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適応障害について

みなさんは適応障害をご存知でしょうか。

当院を受診される方の中でも適応障害は非常に多い疾患ですが、うつ病などと比べると認知度はかなり低いと感じます。

 

適応障害の定義とは、仕事や人間関係などのストレスのため、こころや体に不調をきたすことです。

 

主な症状としては、眠れない、朝なかなか起きられない、気分が憂うつ、疲れ易いなど、一見うつ病とよく似ています。

 

治療としては、ストレス因子との折り合いをつけるよう助言しますが、症状が重い場合はしばらくの自宅休養が必要という診断書を発行します。

 

基本的にストレス因子が除去されれば快方に向かうのですが、復職しても同様の環境であれば再発のリスクが高いため、しばしば主治医が、会社の上司や産業医とやり取りをするケースもあります。

 

退職転職などの重大な決断はせず先延ばしにするというのが治療のセオリーなのですが、逆にそういう決断をすることで症状が劇的に改善するケースも珍しくありません。
みなさん「何だかふっきれました」と元々の症状が驚くほど良くなっていくのです。

 

日本は以前ほどではないにせよ依然として終身雇用制度がベースで、欧米ほど転職に対するイメージがよくありません。

まだまだ転職を繰り返す人への評価というのは低い気がします。

 

ただ、日々診療していますと、もし今の社会より転職に対するイメージが良くなれば、適応障害も減るのではないかと思うのです。

 

誤解して頂きたくないのは、別に終身雇用制度の事を批判しているのではなく、良い面もあると認識した上での発言ですし、何でも欧米に右に倣えとは全く思っていません。

 

もちろんそのような思い切った決断がすべてプラスに働くわけではなく、症状が悪化するリスクも大きくはらんでいますし、やはり重大な決断は先送りにする方がベターだと思われますので、そのあたりは慎重にご家族や周りの人と相談しながら考えられてはどうでしょうか。